自己集合による分子間反発相互作用を応用した低流動点・高粘度指数潤滑油の開発
研究責任者 |
福原 幸一 広島大学, 理学研究科, 助教
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研究期間 (年度) |
2011
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概要 | 潤滑油の低流動点と高粘度指数は、分子構造上相反する物性であるため、これらを単一物質で兼ね備えることは従来の手法では困難であった。しかしオキサアルキル鎖の自己集合による分子間反発相互作用を利用することにより、この課題が解決できる。本課題では、オキサアルキル鎖を持つ潤滑油モデル化合物を系統的に合成し、その熱・力学物性を調べた。その結果、オキサアルキル鎖の構造のみならず、分子内の側鎖やエステル基との共存の有無、さらにそれらの相対位置などが熱・力学物性に影響することがわかり、既知のオキサアルキル鎖、側鎖、エステル基単独による物性改変効果を凌駕する結果が得られた。これにより低融点高粘度指数潤滑油の分子設計が容易になると考えられる。
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