アミノベンゾピロキサンテン系色素を母核とする有機系固体発光性材料の開発
研究責任者 |
神野 伸一郎 独立行政法人理化学研究所, 分子イメージング科学研究センター, 研究員
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研究期間 (年度) |
2011
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概要 | 高効率で固体発光するアミノベンゾピラノキサンテン系色素(ABPX)蛍光材料の開発を目的とし、まずカチオン種として有機酸存在下、溶媒再沈法を用いた凝集体の合成を行なったところ、ABPXは水中でナノサイズのコロイド粒子を生成し、これらは良好な蛍光を有することが分かった。続いて、新規ABPX誘導体の分子設計並びに合成を行ない、従来のABPX01と比べ、3倍から5倍の高い蛍光量子収率を有する新規誘導体の開発に成功した。また、同様の方法で、用いるカチオン種を金属元素としたところ、結晶性を有したABPX固体発光ポリマーが生成し、選択するカチオン種の種類により、これら凝集形態の制御が可能であることが分かった。今後は、本研究開発より得られた成果を基に、発光性ソフトマテリアルや発光性固体結晶ポリマーとして更なる応用展開と技術移転に取り組みたい。
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