研究責任者 |
吉田 久 近畿大学, 生物理工学部, 准教授
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研究期間 (年度) |
2011
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概要 | 本研究開発では、母体腹壁生体電位計測によって得られた信号から、心電図におけるQRS群の識別可能な胎児心電図測定を目標とし、分離精度を重視したアルゴリズムを検討と、母体腹壁生体電位計測の方法に関する研究も行った。その結果、母体腹壁生体電位信号から、胎児心電位を抽出するためのアルゴリズムとして、各電極に独立に混入する雑音を考慮した独立成分分析法を適用することによって、胎児心電位のR波の抽出だけでなく、QRS群の識別が可能となることが示された。さらに、標準的な脳波計よりも高性能な生体計測アンプを使用することで、P波やT波なども確認できる場合があることが示された。今後、専用の生体信号計測装置の開発を推進することで、無侵襲胎児心電図測定が現実のものとなることが期待できる。
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