概要 | 本研究では、欠損文字の認知力による認知障害の予測および予防の可能性を検討することを目的とし、ヒューマンフレンドリーな欠損文字認知力の計測システムを開発した。このシステムを30歳~79歳の健常者1,108名の被験者に適用し、欠損文字の認知力と認知症の兆候となる脳の無症候性病変との関連を定量的に調べた。その結果、欠損文字の認知力と無症候性白質病変とに関連性が認められた。欠損文字認知力による認知障害の予測および予防の可能性が実証され、本研究の目標を達成することができた。この関連性に基づいて、認知症の危険性を予測するアルゴリズムを提案した。今後は、脳認知機能との関連性の高い欠損文字を生成する方法を開発し、実用化に向けて提案アルゴリズムの有用性を検討する。
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