概要 | すべてがE配列の二重結合を有する共役ジエナール(2E,3E)-2,3-ヘキサジエナールを亜臨界水で処理することにより分子内酸化還元反応が進行し、非共役系かつZ配置を有する不飽和カルボン酸である(Z)-3-ヘキセン酸が42%の収率で一段階で生成した。さらにこのカルボン酸を過酸化水素水と共に撹伴すると、生理活性物質であるcis-β-ヒドロキシ-γ-エチル-γ-ラクトンが90%の収率で得られた。このように、高価な金属触媒を全く使用せず、水と過酸化水素水のみを用いて、安価な市販試薬から不安定な化合物を一段階合成し、かつ、生理活性物質を誘導することに成功した。
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