骨芽細胞の機能低下による骨粗鬆症モデルマウスの開発
研究責任者 |
古川 貴久 (財)大阪バイオサイエンス研究所, 第4部 発生生物学部門, 研究部長
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研究期間 (年度) |
2011
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概要 | 骨芽細胞分化および成熟を促進する機能を持つ新規膜タンパク質obif(Osteoblast Induction Factor)の生体における骨形成能の確認および骨粗鬆症モデルマウスの確立のために obifノックアウトマウスを作製し、その解析をマイクロCT等による各種骨形態計測値において実施した。Obifノックアウトマウスはコントロールマウスと比較して、8週齢マウスでは骨量(BV/TV(%))、骨梁連結数(mg/cm3)、骨梁幅(Tb.Th(μm))および皮質骨厚(cortical thickness(μm ))において有意に減少し、一方骨梁間隔(Th.Sp(μm))においては有意に増加した。さらに各種骨芽細胞マーカーによりObifノックアウトマウスの骨量減少は、骨芽細胞の機能低下によるものであることを確認した。よって本研究ではObifノックアウトマウスが新たな骨粗鬆症モデルマウスになりうる可能性を示した。今後生体内でObifと相互作用する分子の探索を行うことを考えている。
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