研究責任者 |
遠藤 恭 東北大学, 大学院工学研究科, 准教授
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研究期間 (年度) |
2011
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概要 | 本研究開発では、新規スピントロニクスデバイスの設計・実用化を促進するために、ダンピング定数αと磁気ひずみλsの相関関係に着目して、ゼロ磁気ひずみ近傍のNi-Fe合金に第三元素Mを添加した(Ni-Fe)-M薄膜に対する適用可能の検証、αのメカニズムの把握、添加元素を利用したαの制御法の確立に関して検討した。添加元素Mの量が10 at.%以下の場合、αとλsとの間に相関があり、|λs|および磁気弾性エネルギー(Eσ)が増加し、スピン格子緩和をへてαの変化に影響していると考えられる。したがって、添加元素を選択することにより、αの制御が可能であることを明確にした。また、デバイス動作周波数に関しては、添加元素とその量を制御することにより、0.60~1.25 GHzまで変化させることを示し、おおむね研究計画通りに成果を得ることができた。今後、素子サイズに合わせて、本研究開発で得られた磁性材料設計の指針の適用可能性を検討する。
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