ナノ構造制御による脱レアメタル新規磁性材料の開発と機能探索
研究責任者 |
森 茂生 大阪府立大学, 大学院工学研究科, 大学院工学研究科
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研究期間 (年度) |
2011
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概要 | 本研究開発では、擬スピノーダル分解により形成されるナノ組織構造を利用して、大きな結晶磁気異方性を有する新しい磁性材料の開発を目指した。特に、スピネル型磁性酸化物CoFe2O4やCuFe2O4に注目し、Feの一部をMnで置換することにより、ナノスケールでの微細構造を制御し、微細構造と磁気特性の相関について調べた。Co0.6Fe2.4-xMnxO4試料では、275°Cから375°Cの温度範囲で10時間アニール処理を行うことで、磁性相(立方晶構造)と非磁性相(正方晶構造)から成る2相共存状態へ相分離し、10nmサイズのチェッカーボード型パターンを形成し、磁気転移温度が150°Cから430°Cへと上昇するとともに、保持力も大きくなった。また、レアメタルを含まないCu0.6Fe0.9Mn1.5O4の作製に成功し、ナノスケールの双晶構造の形成により磁気転移温度が150°Cから180°Cへと上昇し、保持力も大きくなることが見出された。
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