研究責任者 |
門口 泰也 岐阜薬科大学, 薬学部, 准教授
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研究期間 (年度) |
2011
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概要 | PCB汚染土壌からPCB抽出工程を経由しない直接的なPCB分解法を開発した。本法を用いると、溶媒を使用しなくとも常温・常圧の穏和な条件下わずか1時間で廃棄物基準(0.5ppm)未満を大きく下回る濃度(0.045 ppm)にまでPCBを無害化することができる。従って、本法は環境、コスト及び操作性に優れた手法であり、設備の小型化も可能とすることから、土壌からの抽出工程を排したPCB汚染土壌浄化施設の実現に貢献できるものと期待される。また、土壌中のPCB無溶媒分解反応に一電子捕捉剤を添加しても無害化効率が低下しないため、一電子移動が関与しない機構で進行する可能性がある。この結果は、溶媒中での芳香族塩素化合物の脱塩素化とは異なり有機化学的に興味深い。
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