可溶性シグレック-7 によるナチュラルキラー活性化と転移抑制の2面的癌治療法の開発
研究責任者 |
古川 鋼一 名古屋大学, 医学部, 教授
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研究期間 (年度) |
2011
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概要 | シグレック7認識糖鎖構造に特異的に結合し、Siglec-7を介する抑制性シグナルをブロック可能な可溶性シグレック7を、まずIgG Fcとの融合タンパク質として発現させた後、プロテアーゼ3Cにより切断し、不必要なFc部分をプロテインAカラムにて除去した。その結果、概ね2mgの活性タンパク質が得られた。一方、RT-CESシステムを用いて、大腸癌細胞株DLDに対する簡便なNK活性測定法を樹立して、前述の可溶性シグレック7の添加の効果を観察した。その結果、シアル化タンパク質発現DLDに対してはNK活性の低下が認められたのに比して、この系に可溶性シグレック7を加えると、NK活性が元のレベルに回復することが判明した。現在、実験腫瘍に対するin vivo 効果を観察するための系を構築中である。
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