癌浸潤転移能に対して阻害効果を有する抗Wnt抗体の評価法の確立
研究責任者 |
菊池 章 大阪大学, 医学系研究科・医学部 分子病態生化学, 教授
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研究期間 (年度) |
2011
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概要 | Wnt5a を介する癌に対する治療において、中和抗体療法は有望な戦略の一つである。本研究では、1)受容体エンドサイトーシス、2)細胞内シグナル伝達を指標にWnt5aに対する特異的中和抗体の評価系を確立することを目指す。Wnt5aはその受容体であるFzをエンドサイトーシスするが、Wnt5a抗体はそれを抑制した。一方、Wnt5a刺激はDvlのリン酸化を誘導するが、これに対しWnt5a抗体の阻害効果は得られなかった。以上より、Wnt5a抗体の評価系として受容体エンドサイトーシスが有用であることが判明した。今後、マウスやニワトリ、ファージディプレイによりWnt5aモノクローナル抗体を作製する予定であり、抗体の特異性はエンドサイトーシスを用いて確認する予定である。
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