TEMPO酸化法を用いたキノコ廃菌床の高度利用技術の開発
研究責任者 |
金野 尚武 (財)岩手生物工学研究センター, 生物資源研究部, 研究員
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研究期間 (年度) |
2011
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概要 | 近年、きのこ類の人工栽培において廃菌床の発生が問題視されている。本課題では、TEMPO酸化法を廃菌床に適応することで、未利用資源の高度利用化を目指す。さらに、このTEMPO酸化系にきのこ由来のラッカーゼを用いることで低環境負荷技術を確立することを目的とした。TEMPOに作用するラッカーゼを探索したところ、オツネンタケモドキ由来のラッカーゼ(PbLac1)が作用することが明らかとなった。そこで、PbLac1とTEMPOを用いて廃菌床を処理したところ、幅約2nmのナノファイバーを得ることができた。セルロースナノファイバーは新しい機能をもつ素材として、包装材、医療材料等の用途が推定されている。本課題においてその原料としてきのこ廃菌床を利活用できることを示すことができた。
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