粉砕再結晶化法により製造したナノゼオライトを用いた放射性セシウムイオン回収技術の開発
研究責任者 |
脇原 徹 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 助教
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研究期間 (年度) |
2011
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概要 | 申請者が開発した新規ナノゼオライト調製法を放射性セシウムイオン回収技術へと応用することを目的とした。特に事前の調査で現実的にイオン交換特性に優れていると考えられるA型ゼオライト、モルデナイト型ゼオライトに着目し実験を行った。例えばモルデナイト型ゼオライトに関して、純水中におけるイオン交換実験の場合、10分間イオン交換した場合、15分間粉砕を行ったものは原料に比べて約1.3倍のCs+を交換した。一方で海水を10倍に希釈した溶液中では、10分間イオン交換した場合、15分間粉砕を行ったものは原料に比べて約2.8倍のCs+を交換した。このように競合カチオンの存在下においてもビーズミルによる粉砕処理を行ったゼオライトのほうがCs+へのイオン交換速度、イオン交換量が大きくなり、純水中に比べてその差が顕著に表れた。現在、福島県内で除染事業を立ち上げる予定である会社と共同研究を行い、環境中に排水を捨てる前の吸着漕の実装試験を行っている。
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