立体構造規制ペプチドライブラリー法による抗癌ペプチド医薬の創出
研究責任者 |
藤井 郁雄 大阪府立大学, 公立大学法人大阪府立大学理学系研究科, 教授
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研究期間 (年度) |
2011
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概要 | 抗体医薬の問題点は、抗体の大きく複雑な基本構造に起因する。そこで、イムノグロブリン構造を利用せず、標的タンパク質に特異的に結合する抗体様分子標的ペプチド(このようなペプチドを"マイクロ抗体"と呼ぶ)の開発を行った。立体構造規制ペプチド(ヘリックス-ループ-ヘリックス構造)のファージ・ライブラリーから血管内皮細胞増殖因子(VEGF)結合性ペプチドを獲得した。このペプチドは、低分子量であるにもかかわらず抗体に匹敵する高い結合活性をもち、VEGFによる細胞増殖に対する抑制効果を示した。さらに、強固な立体構造をもつため酵素分解に対しても抵抗性を示すことから、抗体に代わる次世代分子標的医薬としての利用が期待できる。
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