多分岐pH応答性ポリマー修飾リポソームによる高活性型がん免疫ワクチンの開発
研究責任者 |
弓場 英司 大阪府立大学, 工学研究科, 助教
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研究期間 (年度) |
2011
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概要 | 本研究課題では、膜融合性脂質と新規なpH応答性ポリマーを導入した新しいpH応答性リポソームを用いて、全ての担がんマウスにおいて腫瘍縮退・消失効果を示す高活性ナノワクチンキャリアを構築することを目標とした。膜融合性脂質の導入によってがん免疫誘導能が飛躍的に向上し、ほぼ全てのマウスで固形がんを消失させることに成功した。また腫瘍抽出抗原を用いてもがん免疫を誘導することができた。今後は、膜融合性脂質の導入量やpH応答性ポリマーの改良によって、ワクチン性能の更なる増強を目指す。このような実用性と汎用性を併せ持つ新規ワクチンキャリアの適用によって、がん患者個々人の病態に対応できるパーソナルがん治療の創出が期待される。
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