アスベスト中の自然放射線を利用した超高感度検出法の開発
研究責任者 |
谷口 良一 大阪府立大学, 公私立大学の部局等, 教授
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研究期間 (年度) |
2011
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概要 | 高エネルギーX線を照射し、アスベストに含まれる微量のウラン・トリウムからの放射線を増幅する方法の検討を行った。X線照射によって誘起される光核分裂生成物による放射線成分は、数時間程度で減衰するが、11MeV前後の照射によって数十倍増幅できることが明らかとなった。この値はエネルギーに敏感であり、0.5MeV程度の変化でも増幅度に数倍の変化を及ぼす。また照射時間は20分程度で十分であることも明らかとなった。一方、放射線画像の測定は、イメージングプレート(IP)の低温、低バック照射環境を整備して行った。X線照射アスベスト模擬試料の放射線画像測定は3週間程度の露光が必要であり、空間分解能が不十分なことから繊維構造の弁別には至っていないが、今後有望な測定手段であることが明らかとなった。
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