近赤外光の照射方向に依存する虹彩の影を用いて偽造を排除する高信頼虹彩認証装置
研究責任者 |
高野 博史 富山県立大学, 工学部, 講師
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研究期間 (年度) |
2011
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概要 | これまでに虹彩端の陰影変化を用いて偽造によるなりすましに対応した生体検知法を開発し、被験者の頭部を固定した条件でその有効性を示してきた。本研究開発では、実際の使用環境を想定して、被験者の頭部を固定しない条件で実験を行い、生体検知システムの性能評価を行った。評価実験を行った結果、被験者の頭部を固定しない場合でも、偽造虹彩と生体虹彩を完全に識別できることを明らかにした。しかし、偽造によるなりすましを一層困難にするために用いる虹彩端陰影変化による近赤外照明の照射方向識別については、頭部を固定した場合に比べて照射方向識別率がやや低下する傾向が見られた。今後、虹彩端に生じる陰影変化の検出に新たな手法を組合せることにより、虹彩端の陰影変化による照明方向の識別性能向上を図る。
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