核酸系旨味物質の新規生理機能の探索ー耐糖能改善作用ー
研究責任者 |
木村 靖浩 別府大学, 公私立大学の部局等, 准教授
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研究期間 (年度) |
2011
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概要 | 本研究の目標は、核酸系旨味物質(アデノシン一リン酸(AMP)及びイノシン酸(IMP))を糖尿病マウスに8週間投与し、経口糖負荷試験を実施して耐糖能が改善されるかを検討することであった。AMP及びIMPともに投与4週目より糖負荷後の血糖値の上昇を抑制する作用が認められた。IMPの作用が顕著であったことから、次にIMPを糖尿病マウスに8週間投与し、糖負荷試験を実施、各採血ポイントで血糖値、血漿インスリン及び消化管ホルモンのインクレチン濃度を測定した。IMPは糖負荷後の15~60分の血糖値、血漿インスリン及びglucose-dependent insulinotropic polypeptide濃度を低下させた。このようにIMPは糖尿病マウスの耐糖能を改善し、インスリン節約作用を有することを示した。今後、詳細な作用メカニズムの解明が課題である。
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