地上部への塩の施用による、新しい「大玉・高糖度・塩土壌集積ゼロ」トマト生産技術の開発
研究責任者 |
山本 真之 広島県立総合技術研究所, 農業技術センター, 副主任研究員
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研究期間 (年度) |
2011
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概要 | 既存の高糖度トマト栽培は潅水制限や塩の土壌散布によって根の吸水を制限し、果実内の糖を濃縮させる。しかし、果実の小玉化と土壌への塩類集積がデメリットとなる。そこで、根の吸水を維持し小玉化を回避しつつ、地上部への塩施用によって、果実への光合成産物の移動と果実内での糖合成を活性化させる、新しい糖度向上技術の開発可能性を検討した。様々な濃度のNaCl溶液を葉面散布または不定根に施用したところ、夏秋栽培かつ根からの吸水が制限されない条件において、地上部へのNaCl施用による糖度向上効果は認められなかった。また、同一株の根あるいは不定根のいずれかにNaCl溶液を、他方に養液を施用したところ、養液の吸収が優先され、そのために糖度が向上しないことが明らかになった。
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