高磁束密度と高電気抵抗を有するFeSiBPCuナノ結晶合金の創成とその応用化基礎研究
研究責任者 |
久保田 健 弘前大学, 北日本新エネルギー研究所, 准教授
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研究期間 (年度) |
2011
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概要 | モータやトランス部材として革新的省エネ化に資する軟磁性合金材料の組成探査を行い、1.71Tの飽和磁束密度と5A/m以下の低保磁力、および1.19μΩmの電気抵抗率を兼備したナノ結晶FeSiBPCu合金を見出した。さらに本合金系を高周波駆動の小型・精密機器への用途に見据え、渦電流損失の低減を図るための研究として、極微細な合金粉末の製造プロセスを検討し、20μm以下の粉末で収率75%、4μm以下で収率50%の粉末製造プロセスの可能性にメドを付けた。また、構造制御の難しいFeSiBPCu薄帯材の積層化による大型軟磁性部材化の展開として、フラッシュシンタリング法を用いた接合が有効であることを確認した。技術的な検討課題は依然含むが、ナノ結晶合金の応用展開にむけた取り組みとして、得られた成果は工業的に有用である。
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