好中球性炎症を制御する抗体のステロイド無効の病態に対する効果の検討
研究責任者 |
横崎 恭之 広島大学, 保健管理センター, 准教授
|
研究期間 (年度) |
2011
|
概要 | 炎症性サイトカインオステオポンチンは生体内で重合する。我々は、この重合を阻害することにより好中球の集積が抑制される事を見いだした。そこで、重合化を阻害するモノクロナル抗体を作製し、好中球性炎症が関与する全身性炎症反応症候群(SIRS)に対する効果を検討した。マウスのLPS投与モデルにおいて、抗体投与/非投与群で生存時間を観察したところ、両群間の生存曲線に有意な差が認められ(p<0.05)、抗体投与は死亡を防いだ。また、血中サイトカインIL-6とMCP-1が抗体投与群で有意に低下していた。未だ効果的薬物のないSIRSや急性呼吸窮迫症候群(ARDS)に対する新しい治療薬として期待される。
|