長期培養に起因するヒトiPS細胞の遺伝子異常の抑制:無酵素継代溶液の開発
研究責任者 |
大沼 清 長岡技術科学大学, 学内共同利用施設等, その他
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研究期間 (年度) |
2011
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概要 | ヒトiPS細胞は再生医療や創薬の分野で注目されている。一般的なヒトiPS細胞を培養では、タンパク質分解酵素を用いて増えた細胞を剥がして植え継ぐ(継代)が、これが細胞を傷つけて遺伝子異常を引き起こすという問題が指摘されている。この問題を解決するべく、酵素を使用しない継代溶液の開発を進めている。今回の研究開発では、1)ヒトES細胞でも使用できる事、2)最適な溶液組成、3)長期にわたり培養・増殖できる事を明らかにしたが、4)遺伝子異常が起きる可能性を排除できなかった。以上より、おおむね目標は達成できたが、曖昧さが残る結果となった。今後は、より系統立てた研究開発を行うことにより、安全かつ簡便なヒトiPS細胞の培養法を確立したい。
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