概要 | ヒト線維芽肉腫由来HT1080細胞を用いて、テロメラーゼ阻害剤MST-312(0.5μM)処理による放射線増感効果を調べた。HT1080細胞を、MST-312(0.5μM)存在下で約30回分裂させた後、1)MST-312が存在しない培地でコロニー形成、2)MST-312(0.5μM)存在下でコロニー形成の2通りの方法でX線感受性を調べた。その結果、MST-312処理は、2Gyでは全く放射線増感効果が見られないが、4Gy, 6Gyと線量が増加するにつれて増感効果が大きくなり、しかも、MST-312処理時間が長い方が効果が大きくなることが分かった。本研究の成果は、放射線とテロメラーゼ阻害剤MST-312の併用処理が、放射線致死効果を増大させる可能性を示している。
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