静電的防食を可能とする帯電化セメント系微粒子の創製
研究責任者 |
高橋 史武 九州大学, 大学院工学研究院, 助教
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研究期間 (年度) |
2011
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概要 | セメントを分極固化させることにより、帯電化微粒子を創製することに成功した。印加昇温処理の最適条件を検討した結果、印加電圧が最も影響が大きな条件であり、15~25 Vであった。ただし、得られた電位差は1~12 mVであり、目標値(100 mV以上)以下であった。この最大の原因は水分解で発生した酸素、水素ガスがセメントと電極を物理的に剥離して印加効率を下げたためである。ただしこれは、電極の物理的振動による発生ガスの強制排除で解決できる課題と考えられる。電気泳動法による帯電化微粒子の分別回収は粒径依存性が大きく、粒径を75μm以下にすることが望まれることを見出した。電位差以外は当初の研究目標を概ね達成できたが、最大の目的である固化体の電位差(100 mV以上)については今後の検討点を残した。
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