高等植物における油脂合成系制御遺伝子と時計遺伝子の操作による油脂生産性の相乗的な増強法の確立
研究責任者 |
小内 清 名古屋大学, 遺伝子実験施設, 研究員
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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概要 | 近年バイオ燃料が注目されており、植物や藻類の油脂生産性の増大が重要課題となっている。本研究では、高等植物における油脂合成系制御遺伝子と生物時計遺伝子の双方を操作することで、油脂生産性の相乗的な増大を目的とした。モデル高等植物シロイヌナズナで油脂合成系を正に制御する遺伝子を過剰発現させ、さらに生物時計遺伝子に機能欠損変異を導入した二重操作株を作出した。その結果、二重操作株では、油脂合成系の律速因子の一つである指標遺伝子の発現が、野生型と比較して2.2倍に、油脂合成系制御遺伝子の過剰発現と比較しても1.2倍に上昇していた。現在、これらの結果が実際の油脂生産量に反映していることを確認している。今後、知財を確保し、緑藻類やナタネなどを用いた応用研究に発展させて実用化を目指したい。
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