重金属不溶化資材における微視的空間の重金属不溶化反応の解明
研究責任者 |
加藤 雅彦 岐阜大学, 工学部, 助教
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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概要 | 重金属土壌汚染の大部分を占める元素を同時に不溶化できる資材の開発・改良に向けて、土壌中においてマイクロスケールでの不溶化反応の解明および不溶化反応が生じうる資材と重金属との距離間隔を明確化すること目的とした。土壌での重金属移動を模擬した実験装置により、重金属は、Fe・Mn酸化物に収着した形態を介し、汚染土から資材に移動することが確認された。また粒度が大きい土は、汚染土から離れるにつれ重金属の移動を介さないことも示された。また降水量1ヶ月程度の水移動では、重金属は、4~6mm移動することが明らかとなった。不溶化処理を考慮すると、不溶化反応を生じさせるためには、資材の粒度を0.25mm以下とする必要があることがわかった。重金属の移動量は比較的小さかったため、不溶化資材の開発・普及には汚染土と資材間での重金属の挙動を解明し、不溶化反応を促進させるような条件を見出す必要がある。
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