好塩基球を標的としたアレルギー性鼻炎治療技術の創出
研究責任者 |
善本 知広 兵庫医科大学, 先端医学研究所 アレルギー疾患研究部門, 研究所教授
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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概要 | 申請者は、ブタクサ花粉 (以下RW)を水酸化アルミニウムと共に正常マウスに免疫しRWを点鼻することで、ヒトのアレルギー性鼻炎(以下AR)に類似した病態を形成する新規ARモデルマウスを樹立した。平成23年度は、1) 好塩基球欠損マウスではARが発症しないこと、2) RW点鼻後1時間と短時間に鼻汁中にIL-33蛋白が分泌されることを発見した。平成24年度は、1) IL-33欠損マウスではARが発症しないこと、さらに鼻粘膜に存在するマスト細胞と鼻粘膜に集積する増加する好塩基球はIL-33刺激によって、2) ヒスタミン産生を増強し“くしゃみ”発症に関与すること、3) 遊走因子(サイトカイン/ケモカイン)を産生し鼻粘膜に好塩基球と好酸球が集積することを解明した。以上の研究から、花粉によって誘導されるIL-33と好塩基球はAR発症の必須の因子であることが明らかになった。
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