アノード酸化による色素増感太陽電池用メソポーラスチタニア膜の合成
研究責任者 |
幅崎 浩樹 北海道大学, 大学院工学研究院, 教授
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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概要 | 本研究ではスパッタとアノード酸化を組合わすことにより、熱処理なしで高結晶性メソポーラスTiO2膜を合成し、色素増感太陽電池の高性能化を図ることを目標とする。ITO透明導電性ガラス上にスパッタ成膜したTi薄膜を160°Cのリン酸含有グリセリン溶液中でアノード酸化することで、熱処理なしにアナターゼ型TiO2薄膜の作製に成功した。また、液性の異なるリン酸含有グリセリン溶液中でアノード酸化することにより、酸性度がその結晶性に大きく影響することを見出した。このTiO2膜を用いた色素増感太陽電池を実際に組むことで、これまで報告されている熱処理後のTiO2ナノチューブ薄膜を用いたものよりも優れた特性を示すことを明らかにした。今後は、これらの知見をもとにより熱処理なしでより高結晶性のTiO2薄膜を作製し、応用展開する予定である。
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