酸化物イオン伝導体を用いた高効率二酸化炭素分離セラミック膜の開発
研究責任者 |
柳瀬 郁夫 埼玉大学, 大学院理工学研究科, 准教授
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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概要 | 適切な材料が見出されていない中温域においてCO2を吸収・分離するセラミックス材料の開発を行った。材料のマトリックス物質に中温でCO2と化学反応するLiFeO2を選択し、さらにCO2分離速度を高めるため、LiFeO2粒子表面にCeO2ナノ粒子を被覆した複合材料を開発した。作製した材料のCO2分離能は、室温から500°Cの範囲で温度上昇とともに向上した。そこで管状炉型電気炉とガスクロマトグラフを用いて、CO2/N2混合ガス中からのCO2分離能を評価した。その結果、中温域の400°Cにおいて、混合ガス中のCO2濃度を約10%低下させることに成功した。試料の量・表面積を増大させる等の最適化によって、従来の目標であるCO2完全分離も可能になると期待される。
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