研究責任者 |
太養寺 真弓 新潟県農業総合研究所, 食品研究センター, 主任研究員
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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概要 | 精白米タンパク質抽出物は、歯周病菌のプロテアーゼRgpを阻害することで歯周病予防効果を発揮するが、溶解性が低いという難点がある。この原因は主要阻害因子であるα-グロブリンのタンパク質化学的性質に起因するため、酵素消化でα-グロブリンをペプチド化することにより、溶解性の改善を図った。すなわち、Rgp阻害活性に必要な最小ペプチド配列を決定し、最小配列を保持できると予想される酵素製剤を選択するとともに、酵素処理条件を検討した。適切な酵素製剤を用いることでα-グロブリンのペプチド化が可能であった。ペプチド化によって溶解度が大幅に向上しただけでなく、Rgp阻害活性も顕著に上昇した。酵素消化の有効性は、精白米タンパク質抽出物でも確認できた。これらの成果に基づいて、今後は高活性の歯周病予防食品素材の実用化を目指していく。
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