超臨界二酸化炭素中のレーザアブレーションによる微細配線用銅ナノ微粒子の簡易合成の開発
研究責任者 |
村上 能規 八戸工業高等専門学校, 総合科学科, 准教授
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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概要 | レーザアブレーションによる銅ナノ微粒子の生成と溶媒熱分解による銅ナノ微粒子の炭素被覆―微細配線用としての可能性についての検討を行う予備実験として、数多くの研究が行われ、ナノ微粒子生成に関する詳しい知見が得られているレーザアブレーションによる銀ナノ微粒子の生成と炭素被覆の検討を行った。その結果、真空排気した有機溶媒中に銀基板を配置し、レーザアブレーションをすることで炭素被覆した銀ナノ微粒子を生成できることを確認した。さらに、有機溶媒を超臨界二酸化炭素中に溶解させ、銀基板を配置し、レーザアブレーションをすると銀の炭素被覆状態がより均一になることが示唆された。そこで、本研究課題である銅ナノ微粒子をレーザアブレーションで製作すること、また、有機溶媒中でレーザアブレーションすることで炭素被覆銅ナノ微粒子が生成するかについて検討を行った。レーザアブレーションによる銅ナノ微粒子の生成をプラズモン吸収測定から確認できた。有機溶媒中での銅板のアブレーションでプラズモン吸収の消滅、つまり、炭素被覆の可能性は示唆された。そこで、銅ナノ微粒子についても炭素被覆していることを確認するため、生成したナノ微粒子に対して、FTIR-ATR分析を行った。その結果、芳香環に由来する赤外吸収ピークが確認され、銅ナノ微粒子についても芳香環由来の炭素膜に被覆されていることを確認できた。
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