脂質過酸化率の測定による青果物の低温障害の非破壊診断技術開発
研究責任者 |
黒木 信一郎 神戸大学, 大学院農学研究科, 助教
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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概要 | 低温感受性果実である収穫後のキュウリ果実を対象に、可視近赤外分光分析法とケモメトリックス解析を用いた、脂質過酸化率の非破壊計測技術を開発することを目標とした。低温障害の進行に伴って、イオン漏出割合、イオン漏出速度定数、および脂質過酸化率が有意に増大し、生体膜の機能が劣化することを示した。キュウリ果実の可視近赤外透過スペクトルを説明変量としたPLS回帰分析により、目標とした±0.05%以下の良好な精度で、脂質過酸化率を推定可能なモデルを開発した。また、低温障害の進行に伴い特異的に変化する波長帯を明らかにした。今後は、実用機開発と器官毎の膜機能劣化のより精緻な評価が必要であると考えられる。
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