研究責任者 |
藤井 裕 福井大学, 遠赤外領域開発研究センター, 准教授
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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概要 | 本研究は、高分解能核磁気共鳴(NMR)装置に数ワット以上の高周波数の電磁波を導入した動的核偏極(DNP)-NMR装置を開発し、タンパク質など生体高分子の複雑な構造解析を迅速かつ高感度で可能にするものである。高周波でのDNP実験を成功させるためには、高周波数電磁波を印加した際の試料の発熱・蒸発の制御法の確立が必要である。高周波のパルス印加条件や試料温度制御法などの実験条件を抽出・検討するなかで、DNP発現条件・メカニズムを系統的に解明し、高感度で大幅な測定時間短縮を期待できるDNP-NMR装置の計測システムの開発を目指している。 試料の冷却を確保するための試料ホルダーやガス導入経路の改善などを検討・実施するとともに、DNPに寄与しない電磁波印加を避けるためのタイミングコントロールシステムを開発し、上述の発熱制御が可能となった。今後、実際の測定に適用していく。
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