廃棄タンパク質を有効活用した新規セルロバイオマス糖化技術の開発
研究責任者 |
蓮實 文彦 沼津工業高等専門学校, 物質工学科, 教授
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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概要 | 本研究は、廃棄物であるペーパースラッジ( PS )に含まれるバイオマス資源であるセルロースを酵素(セルラーゼ)にて糖化する反応に、現在は用途がなく廃棄されているタンパク質を添加することにより、酵素の活性を高め、その効果から酵素コストの低減を目指した。研究目標では、タンパク質添加により酵素活性を5倍に上げることを目指したものである。研究の結果、セルラーゼが低濃度の場合でタンパク質添加効果が大きく、セルラーゼ濃度 0.1(w/w) %とした場合では、ポテトプロテイン濃度1.0 g-protein/L の添加により糖化効率は 4.7 倍となった。また、同様の実験をホエータンパク質で行った場合でもセルラーゼ活性の増大が観測され、セルラーゼ濃度 0.1(w/w) %とした場合では、ホエー濃度0.4 g-protein/L の添加により糖化効率は 5.9 倍となった。得られた成果は、当初の目標をほぼ達成した。
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