ヘパリチナーゼの耐熱化にもとづく簡便で実用的な分子設計法の確立
研究責任者 |
殿塚 隆史 東京農工大学, 大学院農学研究院, 准教授
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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概要 | 本研究は、立体構造情報をもとにヘパリチナーゼの耐熱化を行うことを目的とする。立体構造情報をもとに、温度因子の値が高く電子密度マップが不明瞭な部位を特定し、耐熱化予測サーバを利用して分子設計を行った。本結果をもとに、6種類の改変酵素の発現系を構築し、このうち4種類について酵素を得ることができた。野生型酵素の熱による失活は、熱処理の初期に起こる急激な失活と、その後に起こるゆるやかな失活の2段階の過程より成っている。失活の1段階目については、いずれの改変酵素も野生型よりも耐熱化したと判断され、また、このうち2種類の改変酵素については、2段階目においても野生型より耐熱化したと判断された。また、改変酵素の比活性は野生型酵素と比べ60~170%であり、酵素としての使用には問題がないレベルであった。
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