穏和な条件下でのN-アシル基の実用的脱保護法の開発
研究責任者 |
大嶋 孝志 九州大学, 薬学研究院, 教授
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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概要 | アシル基はアミノ基の保護基として重要であるが、アシル基の脱保護に激しい反応条件が必要であるため、用いることの出来る基質に大きな制限があった。本研究ではアミンを求核剤とするアミド交換反応を脱アシル化反応に用いることを計画し、弱酸性物質である臭化アンモニウムを用いた穏和な条件下での脱アシル化反応の開発に成功した。本脱アシル化反応は、マイクロ波照射条件を用い、アミンとしてエチレンジアミンを用いることで効率的に進行し、様々な官能基が共存できる基質一般性の高い反応である。さらに、求核剤を工夫する事でより低温で、マイクロ波の照射なしでも反応を円滑に進行させる事に成功した。また、複素芳香環などの脱CO法としても利用できる事を見いだした。
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