酸化物質と抗酸化物質による生物微弱発光を個体レベルで分光学的に観察できるシステム構築に関する基礎的研究
研究責任者 |
根岸 友惠 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 准教授
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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概要 | 酸化ストレスの程度および抗酸化物質の効果を個体レベルで非破壊的に測定できるシステムの構築を目的として、ショウジョウバ幼虫のバイオフォトン(生物微弱発光)測定法の確立をめざした。酸化ストレスとして過酸化水素や次亜塩素酸投与の影響を調べたところ、用量依存的に発光の増加が見られた。さらにそれらが生体内で同じ反応を示すかを、分光スペクトルの解析を行ったところ、両者の処理による発光スペクトルが異なることが示唆された。過酸化水素による発光はアスコルビン酸の前投与で抑制されることも確認でき、本測定法の有用性が示された。その他の抗酸化物質を前投与して影響を調べた結果、必ずしも発光抑制を示す物質ばかりではなく、生体における反応の複雑さが示された。
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