研究責任者 |
山本 修 山形大学, 大学院理工学研究科, 教授
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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概要 | 亀裂や複雑骨折さらに骨再生における骨疾患治療は侵襲性がある金属製固定具や足場材料で骨固定し、生体の自発的骨形成能力を期待して行われる。しかし、高齢者や骨疾患患者は骨形成能力が低下しているため、長い治癒期間が必要となる。申請者は、亜鉛イオンに高い骨形成促進効果があること細胞実験から発見した。本研究課題は、この亜鉛イオンの優れた骨誘導性に注目し、コラーゲンに亜鉛イオンを含ませた骨疾患治療用包帯の開発し、頭蓋骨及び大腿骨の再生能力を検討した。動物実験の結果から、8週程度で頭蓋骨及び大腿骨が再生し、自家骨と組織学的に同一であることがわかった。亜鉛イオンは従来の骨再生因子より有意性が高く、整形外科、口腔外科及び形成外科領域での骨治療に応用できると考えられる。今後、動物の個体数を増やし、治療用材料としての評価を行い、治験を目指していく。
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