新しい抗動脈硬化薬としてのジヒドロピリジン系降圧薬光学異性体
研究責任者 |
加藤 隆幸 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 講師
|
研究期間 (年度) |
2011 – 2012
|
概要 | 動脈硬化は血管内皮細胞などが障害・活性化され、そこに炎症性細胞が集積し、活性酸素などにより血管が肥厚する。発生する部位により致死的な疾患となる。ジヒドロピリジン系降圧薬は血管拡張作用と抗炎症作用を示す。臨床で用いられている上記薬剤の多くはラセミ体の混合物であり、血管拡張作用はS-enantiomer(S体)にある。本研究で、BenidipineのS体ではなくR+enantiomer(R体)が炎症性サイトカインによる血管内皮細胞の活性酸素産生を抑制することを見出した。これらの研究成果を発展させ、R体による血管内皮細胞及び好中球機能制御機序を解明し、新規抗動脈硬化薬としての有用性を明らかにすることを目的とする。
|