心不全の新規診断薬としてのproBNP測定系の確立と臨床応用
研究責任者 |
錦見 俊雄 京都大学, 大学院医学研究科内分泌代謝内科, 准教授
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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概要 | BNPの測定は現在心不全を中心とする循環器疾患の臨床上で必須のバイオマーカーになっているが、最近の 我々の報告を含めて、現在のBNP測定系は前駆体であるproBNPも交叉して測定している事が明らかとなっている。proBNPの増加する機序はいまだ不明である。現在のBNP測定系は有用だが、問題点もあり、その1つの理由としてproBNPの交叉が上げられる 。これを克服するためにはproBNPを抽出しないで測る測定系の構築が必須である。我々はproBNPを2つのモノクローナル抗体でサンドイッチして測定する系の構築に成功した。健常者でproBNPと従来のtotal BNPを比べたところ、健常者ではtotal BNP 中、proBNPの比率が60~70%を占めていることが判明した。今後proBNPが高い心疾患はどのような特徴を有するのかなどを検討していく予定である。
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