研究責任者 |
孔 昌一 静岡大学, 工学部物質工学科, 准教授
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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概要 | 本研究では、還元型酸化グラフェン(RGO: reduced graphite oxide)の新規製造技術を確立した。これは、まずグラファイトを化学処理して酸化グラフェン(GO: graphite oxide)を作製し、続いて酸化グラフェンを超臨界還元処理して還元型酸化グラフェン(RGO: reduced graphite oxide)を製造する技術である。具体的には、研究責任者は、GO溶液の加熱処理によるRGOの分散液の作製、およびGO薄膜の還元によるRGO薄膜の創製に成功した。さらに、GOの酸化度や、その際用いる溶液、また還元時の処理温度・処理時間がRGOの性能を大きく左右していることを明らかにした。また、基板と分離した電気伝導率が10000 s/mを超える自己保持膜の製作にも成功した。将来的には、「グラフェンが有する新規物性の有効制御」へと研究をさらに進めることで、次世代高機能炭素素材として産業分野への応用を目指して展開していく予定である。
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