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Apelinシグナル抑制による血管成熟化促進を介した虚血性網膜症治療法の開発

研究課題

産学が連携した研究開発成果の展開 研究成果展開事業 研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP) 探索タイプ

研究責任者 石丸 侑希  摂南大学, 薬学部, 助教
研究期間 (年度) 2011 – 2012
概要増殖性糖尿病網膜症などの虚血性網膜症では、血管内皮細胞の過増殖により壁細胞を伴わない脆弱な血管が生じ、それらが破綻することにより失明に至ることが知られている。したがって、本疾患の治療には、脆弱な血管に壁細胞を動員すること、すなわち血管成熟化を誘導する機構の解明が重要であると考えられる。我々はこれまでに、オリゴペプチドapelinが虚血性網膜症において血管内皮細胞の増殖を促すことで異常な血管新生に関与することを見出してきた。本課題では、apelin発現抑制による血管成熟化への影響について検討した。その結果、apelin発現を抑制するapelin siRNAを眼内投与した虚血性網膜症モデルマウスの網膜では、新生血管に対する壁細胞による被覆度の増加がみられた。また、培養血管内皮細胞へのapelin siRNAの導入は、血管壁細胞遊走能を有するMCP-1発現を誘導し、その転写因子であるSmad3を活性化させた。さらにapelin siRNAを導入した血管内皮細胞の培養上清には、血管壁細胞の遊走促進効果がみられた。以上の結果より、apelin発現を抑制することにより血管成熟化を誘導できる可能性が示唆された。

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JSTプロジェクトデータベース掲載開始日: 2016-04-26   JSTプロジェクトデータベース最終更新日: 2025-03-26  

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