癌再発・転移モデルラットを用いる免疫抑制T細胞選択吸着カラムの抗腫瘍効果の確認
研究責任者 |
小笠原 一誠 滋賀医科大学, 病理学講座 疾患制御病理学, 教授
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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概要 | 癌治療に使える体外循環カラムが目標であるが、臨床に近い動物モデルで検証した。今回は新たに開発した皮下に接種した癌細胞が肺転移する担癌モデルラットを用いて、免疫抑制T細胞選択吸着カラムの抗腫瘍効果を確認した。本カラムで治療しなかったラット群に比べ、生存日数が2倍以上に延長したラットが70%に上り、完全治癒したラットも40%認められた。一方、本吸着材の原材料のポリエステル繊維のみを充填したカラムを用いた場合は逆に生存期間が短縮したことから本カラムの有用性が確認できた。 この吸着材をin vitroでヒト末梢血を用いて、免疫抑制T細胞選択吸着性を評価したところ、ラットの血液と変わらない選択吸着性を示した。今後、関心のある企業との共同研究等を検討する。
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