磁性体薄膜における磁気異方性の電圧制御技術の高度化
研究責任者 |
喜多 浩之 東京大学, 大学院工学系研究科, 准教授
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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概要 | 本研究では目標を強磁性体薄膜の磁気異方性の電界制御技術基盤の確立と高度化として実施した。成果として、(1)MgO/CoFeBの界面磁気異方性エネルギー(Jint)を最大化する要件について、熱処理時の強磁性金属表面反応やシード層Taの拡散に注目して解析し、それに基づき(2)MgO成長条件を調整し、強磁性金属表面の過剰な酸化を抑制することで同じJintであっても電界効果が増大することを見出した。さらに(3)界面をMgOに代えてHfO2やZrO2としても電界効果が得られること、また高誘電率化の効果を実証した。これらにより、Jintへの電界効果を増大させる指針が得られたと言える。ただし界面の構成元素が変化することの効果の定量化は今後の課題である。
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