熱ショックタンパク質を利用した簡便かつ特異性の高い腫瘍マーカーの開発
研究責任者 |
塩田 正之 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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概要 | 血中微量タンパク質を対象とした腫瘍マーカーの開発は重要かつ急務であるが、その単離・同定は困難を極める。そこで簡便かつ特異性の高い腫瘍マーカーの探索法の確立を目的とした。癌細胞が異常産生したタンパク質に熱ショックタンパク質(HSP70)が結合したまま分泌されることから、血中HSP70 結合分子の中には癌細胞の特性を反映した腫瘍マーカー候補分子が存在しうると考え、HSP70結合分子の効率的な単離・同定法を開発した。本申請では夾雑タンパク質の除去効率を上げ、さらに同定分子の腫瘍マーカーとしての妥当性を検証した。その結果、HSP70結合分子の中には細胞内由来タンパク質がその半数を占めることが明らかになり、本系の有効性が明らかとなった。さらに多発性骨髄腫腫瘍マーカーの候補となりうる患者特異的な分子の同定に至った。
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