概要 | 吸穂性カメムシはイネの斑点米の発生をもたらす害虫であり、稲作農家にとっては、カメムシ駆除は大きな課題となっている。最近、エノコログサ類植物にはカメムシが寄り付かないという事実に着目した中島(鳥取大)らは、同植物から単離された3-(4-メチルフラニル)-1-プロパノールがカメムシ忌避作用を有していることをつきとめた。本研究では、この物質を人工的に化学合成すること、さらに種々の誘導体を合成し、カメムシに対する忌避作用を調べることを目的とする。必要となる3,4-二置換フラン化合物の簡便合成はこれまでに例が無く、重点的に検討を行なう。
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