アドレノメデュリンによるアルツハイマー病の血管-神経再生療法
研究責任者 |
猪原 匡史 京都大学, 大学院医学研究科, 助教
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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概要 | 本研究では、血管新生を誘導することで、Aβのクリアランスと脳虚血を改善させる、アルツハイマー病の新規治療法を創出する。すなわち、「血管作動性ペプチドアドレノメデュリンにより、アルツハイマー病モデルマウスにおける脳内βアミロイドの蓄積が抑制され、血管機能が保たれ、認知機能が改善すること」を示すことを目標とした。アドレノメデュリンが発生段階より血中に過剰発現するマウスを用いた実験では、Aβ沈着の抑制効果は乏しいことが明らかとなり、アドレノメデュリン受容体であるCLR/RAMP2が負に制御されていることが原因であると考えられた。すなわち、Aβのクリアランスを高めるためには、アドレノメデュリンの持続投与ではなく、間欠投与などCLR/RAMP2を負に制御しない投与法が必要であり、アドレノメデュリンの投与プロトコールの修正と、CLR/RAMP2刺激薬の開発を今後展開する。
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