TRPM2チャネルを標的とした炎症性中枢神経疾患治療薬の開発
研究責任者 |
中川 貴之 京都大学, 薬学研究科, 准教授
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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概要 | TRPM2遺伝子欠損マウスを用いた解析により、慢性疼痛、脳虚血再灌流障害、多発性硬化症等、TRPM2が関与する中枢神経疾患を絞り込むことができた。一方、パーキンソン病、永久脳梗塞モデル等では有効な結果が得られず、今後、これらの疾患は対象から除外する。また、培養ミクログリア細胞応答に対するTRPM2阻害薬候補のin vitroでの有効性が確認でき、当初目標をある程度達成できた。一方、TRPM2阻害薬候補を用いたin vivo検討では、炎症性/神経障害性疼痛モデルに対しても、その有効性が認められなかった。今後、中枢移行性が高く、TRPM2に対する親和性、選択性の高い安定的な阻害薬が必要になると考えられる。
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