高溶解性を有する無置換折れ曲がり型有機半導体材料の開発
研究責任者 |
片桐 洋史 山形大学, 大学院理工学研究科, 助教
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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概要 | 無置換折れ曲がり型の新規な有機半導体材料を開発し、現在プリンタブル有機エレクトロニクスの発展において大きな障害となっている材料の溶解性と安定性を克服することを目的とした。まず、材料合成の検討では、市販の原料から三段階の効率的な合成ルートを確立した。また、折れ曲がり骨格にもかかわらずπ共役系は伸長されることが吸収スペクトルから明らかになった。さらに、従来の直線的な縮合環数の増加による材料群とは異なり、1700 ppm(ジクロロメタン)の溶解性を示した。薄膜状態での高い配向性が得られ、従来トレードオフの関係にある分子の配向性と溶解性を共に向上させることに成功した。今後、半導体特性の向上に向けて溶液プロセスでの薄膜作成条件の検討を行う。
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