概要 | 食品中のヒスタミン(HA)を簡易検出するShort-stripろ紙電気泳動装置を考案し、開発を行った。ろ紙片(幅:2mm×長さ:4.1cm(有効長:1.1cm))の一端にHA検出用呈色試薬2,3-naphthalenedicarboxaldehyde(NDA) を塗布した電気泳動用支持体を用い、陽極電解槽にHAを含む酸緩衝液(pH 6)、陰極電解槽にHAを含まない緩衝液のみを用い、印加電圧24-100 Vで泳動を行った。その結果、10 ppm HA溶液が45-60分で目視にて確認できた。次に、マグロなど鮮魚を用いた実証試験で50 ppm HAが簡易検出できることが確認できたが、試料中に含まれるヒスチジン(数万ppm)の影響を完全に取り除くまでには至らなかった。最後に、ボタン電池でも駆動する手の平サイズのモバイル型装置を作製し、実証試験でも使用可能であることが確認できた。
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